子どもの国語力をしっかり伸ばそう!小学校~大学受験に必要な力のトレーニング
「こんにちは、仕事と教育の両立をサポートする託児サービスを提供する伸芽'sクラブです。」
文章をしっかり読み解き、正しく答えるために欠かせないのが国語力です。国語の成績がよくないと、算数、英語、社会、理科など、その他の科目にも影響が出てしまいます。
国語力とはいったいなんなのか、どのようにすれば国語力をアップさせることができるのかについてご紹介いたします。
国語力には2つの意味が込められている
まず、国語力とはなんなのかという点から見ていきましょう。文部科学省では、国語力について「言語を中心とした情報を処理・操作する領域」、「国語の知識や教養・価値観・感性などの領域」という領域を挙げています。それぞれにどのような意味で大切なのでしょうか。
言語を中心とした情報を処理・操作する領域
「言語を中心とした情報を処理・操作する領域」については、論理的思考力、情緒力、想像力、表現力といった4つのカテゴリーから成り立っています。
国語を学ぶ上で大切なことばかりで、文章を読んで論理的に考える力、作者の意図を読みとる力、文章からイメージする力、さらには自分の考え、正確な答えをしっかり伝える力を育てることが大切なのです。
国語の知識や教養・価値観・感性などの領域
先ほどの「言語を中心とした情報を処理・操作する領域」を育てる上で基盤となるのがこちらの国語の知識や教養・価値観・感性などの領域です。文法、語彙、漢字、慣用句といった国語の基本的な知識、教養、価値観、感性といったカテゴリーがこちらに含まれます。
文章を正確に読みとり、理解して想像し、表現をするには、このような基礎的な知識は欠かせません。教養、感性を育てることは、国語の成績を伸ばすだけでなくその子どもの人間としての成長を助長することができます。
子どもの国語力を上げるための5つの方法
こちらでは、子どもの国語力を上げるための方法を5つご紹介します。
1. 読み聞かせをする/読書をする
子どもの国語力をアップさせるための方法はたくさんありますが、中でももっとも簡単に行うことができるのが読書です。
読書をすることで子どもの語彙力はかなりアップします。語彙、表現方法などの基礎知識が身につくだけでなく、教養や価値観、感性といった人間としての力を高めていくことも可能です。
子どもに読書を強要させるのは難しく、読書をしなさいと言っても簡単にしてくれるものではありません。むしろ強要することで読書への抵抗感が生まれてしまう可能性もあります。自然に読書に慣れ親しんでもらうためには、読み聞かせが効果的です。
家庭内で読み聞かせを行い、本へ触れる機会をたくさん作ることで、子どもの本への抵抗感がなくなり、もっと読みたい、自分で読みたいという気持ちを育てることができます。
また、親の読書量が多い家庭は子どもが読書する確率も上がるというデータが講談社と学研の調査から出ています。積極的に読書している姿を見せて、子どもにも読書に慣れてもらうようにしてみましょう。
2. テレビを消す時間を作り親子で会話する
国語力をアップさせるためには、親子での会話も大切です。たくさん会話をすることで、相手の考えを読み解く情緒力や感性を育てることができます。
他人に共感する力、自分の意見を言う力なども育てることができ、国語力をアップさせる重要なお手伝いをしてくれます。
文部科学省では、家庭内での会話を増やす方法として「テレビを消す時間を作る」という方法を提案しています。
[注1]テレビを見ながらその内容について意見を交わすのもいいですが、1日に1度はテレビを消して、親子で今日あったことを話したり、楽しくおしゃべりをする時間を設けるようにしましょう。
[注1]文部科学省:第1国語力を身に付けるための国語教育の在り方 https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/toushin/04020301/007.htm
3. 宿題や問題集を通して漢字の練習をする
とくに小学生くらいまでの子どもが読書を嫌がる理由として、漢字がわからないという可能性があります。読めない漢字が出てくると文章を読んでいても理解することができず、ストレスになってしまうのです。
漢字が読めるようになることで理解力が高まり、より国語力をアップさせやすくなります。小学校では漢字の宿題などが出されているはずなので、きちんとチェックして正しく練習できているか見てあげましょう。
また、試験を控えているような子どもの場合は、学校の宿題だけでなく問題集などで漢字の知識を深めていくこともおすすめです。漢字の練習をすることで漢字の理解力が高まるだけでなく、その使い方、前後の文章などをチェックすることで文章を読み解く力、考える力も身につけていくことができます。
国語力を高めることに焦点を当てた漢字の問題集などもたくさん発売されているので、より国語力を高めてくれる問題集を選んであげてください。
4. 新聞などに掲載されているコラムの写しがきをする中学生から高校生くらいになり、ある程度の国語力が完成してきたら、写しがきをさせるのも効果的です。
写しがきとは、かかれている文章をそのままノートなどにかき写すこと。多くの場合、新聞の「天声人語」などのコラムのコーナーの短い文章を写しがきさせているケースが多いです。
例えば1週間で2つのコラムをかき写すようにした場合、2つとはいえ毎日コラムを読んで気に入った文章を選ぶ必要があります。毎日コラムを読むことで普段読書の習慣がない子どもでも自然と文章を読むようになります。
また、中学校や高校の授業では、小学校のように文章を読んでかくという行為が少なくなります。そのため文章を作る力が低下したり、伸び悩んだりしてしまうのです。文章をかくだけでも大きな効果を期待することができます。
新聞のコラムの読者は大人です。大人向けの難しい言葉なども使われているので、語彙力をさらに深めることにもつながるでしょう。大人向けの語彙を増やすことは大学受験の国語の問題を読み解く際にも大きく役立ちます。
5. 人の話を要約する/日記をかく
人の話を要約することは、国語力を高めるために非常に役に立ちます。なんとなく頭で理解しているつもりでも、実際に説明するとなると忘れていたり、大切なところが抜けていたりすることは大人でもよくあります。
人の話を聞いたあと、要約して自分で繰り返させるように促してみてください。話の中には大切なことだけでなく、余談や蛇足が挟まっていることも多いです。このような部分は本当に必要なのか、不必要なのかを判断する力も、要約を行うことで伸ばしていくことが可能です。
また、自分の伝えたいことを要約することも大切です。何も考えずに言葉を口にする前に、一度頭の中で言葉の流れを整理してから話すような力を身につけなければなりません。まずは人の話を要約して繰り返すことで、自然と自分が話す際にも要約ができるようになっていきます。これらのトレーニングを行うためには親子間での会話の時間も重要になります。
受験生、試験前などであまり時間がとれないというときは、短くても日記をかかせるようにしてみてください。それだけでも、自分の言いたいことを要約させる力を高めることができますよ。
子供の国語力は勉強に加え日々の暮らしのなかで伸ばしていく
国語力は、読解力や相手に自分の考えを伝える表現力、論理的な思考に欠かせない力です。この力は学校での勉強はもちろんのこと、日頃の生活においても家族で頻繁に会話するなどして養っていきましょう。