子どもの人見知りは成長の証!日々の生活に取り入れる克服法
「こんにちは、仕事と教育の両立をサポートする託児サービスを提供する伸芽'sクラブです。」
家では元気よくおしゃべりしていたのに、外に出ると途端に人見知りになる我が子を見ていると、将来、大丈夫かなと不安を抱くお母さんもいるのではないでしょうか。しかし、そのような心配は取越し苦労です。子どもが人見知りするのは、成長している証です。また日々の生活のなかで克服する方法を取り入れてあげれば、子どもの人見知りは和らいでいきます。
今そこで今回は、日々の生活に取り入れることができる、克服法について解説していきます。
子どもが人見知りする理由は防衛本能や警戒心が働くから
生後4ヶ月くらいまでの赤ちゃんは、視力が発達していないので、他人を目で判断できません。しかし、早ければ生後5ヶ月ほどで母親と他者を認識できるようになります。そして生後6ヵ月くらいから、自分の知らない人に対して警戒心が強くなり、人見知りが始まります。場合によっては、父親にも人見知りすることもあります。多くの家庭では、普段から一緒に過ごす時間が長い母親とは違い、父親と過ごす時間は短いからです。
人見知りは悪いことではなく、自分の身を守るための防衛本能や警戒心が強くなってきていることの現れでもあります。たとえば、防衛本能や警戒心が強い子どもは、1人で留守番させたとき、見知らぬ訪問者に対して安易にドアを開けることはないでしょう。
人見知りをする子どもは相手に近づきたいという思いも持っている
人見知りをする子どもは、相手に対して警戒心を抱く一方、近づきたいという思いを持っていることがJST(科学技術振興機構)の研究でわかりました。この研究は生後7〜12ヶ月の赤ちゃんを対象に行なわれ、人見知りが強い赤ちゃんは、人見知りが弱い赤ちゃん同様に相手に近づきたいという気持ちを抱いているという結果になりました。
この結果からもわかるとおり、人見知りをする子どもは、怖いけど近づきたいという、相反する気持ちの間で葛藤しているということです。[注1]
[注1] 共同発表:赤ちゃんの「人見知り」行動単なる怖がりではなく「近づきたいけど怖い」心の葛藤
人見知りする子としない子の違いの殆どは生まれつきの性格や生活環境
人見知りをする子どもの特徴として、初めて出会った相手を目の前にすると、緊張してしまって固まったり、泣いたりしてしまうところがあります。これは上述したとおり、知らない人に対しての警戒心が強いからです。警戒心が強いあまり、ときには知らない人だけでなく、久しぶりに会う祖父母に対しても人見知りをしてしまう場合もあります。
子どもは、1番安心して接することができる母親を通して、相手が害のない相手なのかを判断します。無理に子どもを近づけようとするのではなく、まずは母親である自分が相手と接して、害のない相手だと理解させることが大切です。そうすれば、子どもも自然と相手に慣れてくるでしょう。
一方、人見知りをまったくしない子どももいます。日頃からさまざまな人と接する機会が多い環境にいると、他人に対する警戒心が薄くなり、人見知りをしない子どもになることが多いようです。また、生まれつき社交的な性格の子どももいます。
人見知りを克服するためにできる3つのこと
子どもの人見知りを克服させるためにできることはいくつかあります。そのなかから今回は、3つの克服法についてご紹介していきます。
1. まわりの協力も得て人との会話に慣れさせる
人見知りを克服させる方法の1つとして、人との会話に慣れさせることが挙げられます。会話に慣れておらず、なにを話せばいいかわからないという理由で人見知りになっているケースもあるからです。
まずは、家で会話の練習をして、親戚やママ友などにお願いして会話に慣れさせてあげるとよいでしょう。最初のうちは単語だけでもいいので、相手が話しかけてきたときに言葉を返せるようになる程度で大丈夫です。ある程度会話に慣れてきたら、会話を続けることができるように練習を重ねていくとよいでしょう。
2. 子どもの不安を理解して取り除いてあげる
子どもが人見知りをするのは、警戒心によって、何らかの不安が生まれるからです。その場ではなく一度家に帰って落ち着いてからでもいいので、その不安を取り除いてあげましょう。まずは子どもがどういう気持ちを抱いているのかを聞き、理解してあげましょう。そうすれば、子どもの不安は和らぎますし、また同じような場面に出会ったとき、早めに対処できます。
子どもが安心できるまで、気持ちに寄り添ってあげれば、自然と母親から離れてコミュニケーションをとることができるようになるでしょう。
親がお手本をみせてあげるのも大切
子どもが人と接することに不安を抱いているなら、親がお手本になって積極的に周囲とコミュニケーションを図りましょう。脳にはミラーニューロンといわれる、相手の行動をまねするニューロンが存在しています。親がお手本として他人とコミュニケーションを取っているのをみることで、子どもも人と接することを安心してまねられます。
3. 子どもが集まる場所を活用する
保育園に入園すると、知らない子たちと接触する頻度が増えてきます。入園前にある程度慣れさせておくためにも、近くの公園や児童館、子ども文化センターなどの地域の子育て支援施設に足を運び、子どもがたくさんいる環境に慣れさせてあげるとよいでしょう。
地域の子育て施設では、さまざまなイベントを開催していることが多いので、子どもが興味を示すイベントに参加してみるのもいいでしょう。子どもも楽しみながら他人とのコミュニケーションに慣れていきます。子どもが行くのをどうしても嫌がる場合は、子どもの気持ちを尊重してあげましょう。無理をせず、別の方法を考えることもときには必要です。
人見知りをたしなめるのは逆効果
子どもの人見知りを克服させたいあまり、多くの母親がついやってしまいがちなのが、周囲に気を遣いすぎて無理のその状況を変えようとしたり、「人見知りしちゃダメだよ」と子どもをたしなめたりすることです。
子どもは悪気があって人見知りしているわけではないのので、たしなめることはよい対処法ではありません。むしろ、その一言で人見知りが悪化する可能性もあります。無理に人見知りしないようにいうのではなく、優しくフォローしてあげましょう。
まわりに気を遣うことも悪いことではありませんが、無理に状況を変えようとするのではなく、子ども抱っこしながらリラックスさせて、自然と状況を変えましょう。そうすれば、まわりもそれに気づいてフォローしてくれるでしょう。
まとめ 子どもの気持ちに寄り添うことが人見知りを克服する近道
子どもの人見知りは防衛本能や警戒心の表れです。なかには人見知りをしない子もいますが、それは持って生まれた性格や生活環境に違いによるもので、どちらが良い、悪いという話ではありません。
大事なのは、無理に人見知りを克服させるのではなく、子どもの気持ちに寄り添ってあげることです。そうすれば、徐々に人見知りは克服していくでしょう。