子どもの好き嫌い、どう克服する?親がしてあげられることとは?
「こんにちは、仕事と教育の両立をサポートする託児サービスを提供する伸芽'sクラブです。」
子どもの好き嫌いはいつ頃から始まる?
個人差はありますが、子どもの好き嫌いは2〜4歳くらいから始まるのが一般的です。生まれてから2歳くらいまでは、気分によって食べない日はあっても、明確な好き嫌いとはいえないでしょう。
では、なぜ好き嫌いが始まるのでしょうか。ここでは、4つの理由を紹介します。
1.2歳頃から自我が芽生え始めるから
子どもの好き嫌いが始まる1つ目の理由は、2歳頃から自我が芽生え始めるからです。2〜4歳頃はイヤイヤ期ともいわれますが、子どもが自分の意思を持ち始めるため、親の言うことを聞かなくなります。親の選んだ服やおもちゃを嫌がったり、片付けを指示しても反発したりすることも多いでしょう。
食事についても同様です。イヤイヤ期の子どもはとにかく自分で決めたいので、食べものについても好きなものと嫌いなものを分け、自分で選びたくなるのです。親にとってイヤイヤ期の子どもと接するのは苦労も多いのですが、自我の芽生えによって好き嫌いが始まるのは、子どもの成長過程では重要なことでもあります。
2.2歳頃から成長のスピードが緩やかになるから
生まれてから2歳くらいまでの子どもは、かなり早いスピードで成長します。1ヵ月で体はずいぶんと大きくなりますし、立ち上がったり、言葉を覚えたり、できることもどんどん増えていきます。
このように早いスピードで成長するにはたくさんのエネルギーが必要ですので、この頃の子どもは食欲旺盛で、とにかく何でも食べようとするでしょう。
ただ、2歳頃からは、この成長スピードが少し緩やかになります。今までほど多くのエネルギーも必要なくなるため、食欲も少し落ちてきます。そのため、何でもかんでも食べる必要がなくなり、嫌いなものは避け、好きなものだけを選んで食べたくなるのです。
3.本能的に自分を守ろうとするから
苦いピーマンやセロリが嫌い、という子どもは少なくありません。酸っぱい食べものが苦手、という子どももたくさんいます。これは、苦いものや酸っぱいものには毒があったり、腐っていたりする可能性がある、と本能的に感じて避けようとしているからです。
逆に、甘いお菓子や旨みの強い料理が好きな子どもは多いでしょう。甘いものや旨みの強いものは、油や砂糖を多く使っていたり、高カロリーであったりします。子どもは、甘いものや旨みの強いものを好むことで、成長するためのエネルギーを無意識に摂取しようとしているのです。
4.自分の外側の情報にも敏感になるから
2〜4歳くらいになると、親と話すことや、幼稚園や保育園で友だちと接することが増えてきます。周りの人の行動や言動にも敏感になるため、親や友だちが嫌がっていた食べものを自分も嫌がる、といったケースもあるでしょう。自分の外側の情報に影響を受けて、好き嫌いが始まることもあるのです。
味・食感など、好き嫌いの種類はさまざま
ほとんどの子どもが何かしらの好き嫌いを持っているものですが、味が嫌い、食感が嫌いなど、その種類はさまざまです。どのような好き嫌いがあるのか、チェックしてみましょう。
苦い味や酸っぱい味が嫌い
前述のとおり、苦い味や酸っぱい味が嫌いな子どもは多くいます。ピーマンやセロリ、ほうれん草などは、子どもが嫌いな食べものの代表格でしょう。ほかにも、カラシやワサビといった辛い味や刺激の強い味が嫌いな子どもも多いでしょう。
食感が嫌い
味だけではなく、食感が嫌いで食べたくないというケースもあります。たとえば、離乳食ではすり下ろしたリンゴを食べていたのに、カットしただけのリンゴは嫌がって食べない、という子どももいるでしょう。この場合は、味ではなく、シャリシャリとした食感を嫌がっている可能性があります。
手が汚れるのが嫌い
味や食感ではなく、手や口が汚れるのが嫌いという場合もあります。油の多い食べものや水分の多い果物を嫌がる子どももいるでしょう。手で食べるのは嫌でも、箸やフォークを渡すと自然に食べるケースもあります。
嫌いな理由を考えて解消してあげる
前の項目で説明したとおり、食べものが嫌いな理由は子どもによって異なります。嫌いな理由をうまく解消してあげることで食べてくれることもあるため、料理方法を工夫することも大切です。
小さく刻んであげる
子どもが嫌いな食べものでも、見えないくらい小さく刻んでおけば、食べてくれることは多いでしょう。たとえば、にんじんが嫌いであれば、小さく刻んでカレーに入れるのもよい方法です。甘口のカレーにしておけば子どもも嫌がりませんし、カレーの味に紛れて気にすることなく食べてくれるでしょう。
ジュースにしてあげる
食感を変えてあげることもポイントです。たとえば、リンゴのシャリシャリとした食感が嫌いな子どもであれば、ミキサーでリンゴジュースにするとよいでしょう。食感が気にならなくなり、簡単に飲んでくれます。
無理矢理食べさせるのはNG!一生食べられなくなる可能性も
子どもの好き嫌いを改善したいからといって、無理矢理食べさせるのは避けましょう。その経験がトラウマになり、一生食べられなくなる可能性もあります。
嫌いな食べものがあってもほかの食事で栄養を取れば大丈夫
仮に嫌いな食べものがあっても焦る必要はありません。その食べものに含まれる栄養素を、ほかの食べもので摂取すれば大丈夫です。
たとえば、牛乳が嫌いな場合は無理に飲ませず、チーズやヨーグルトでカルシウムなどを補いましょう。また、ピーマンが嫌いな子どもであれば、ほかの野菜でビタミンやミネラルを補給すれば大丈夫です。
好き嫌いに悩む親は多い!気長に付き合うことも大切
子どもの好き嫌いを克服させたい、と考える親は多いでしょう。厚生労働省の調査によると、約35%の親が1歳以上の子どもの好き嫌いに悩んでいます。
子どもの好き嫌いをなくし、さまざまな栄養を摂取させたいと考えるのは親として当然でしょう。ただ、調理方法を工夫してもなかなか食べてくれない、というケースもあるかもしれません。そのような場合でも無理はせず、気長に待つことが大切です。
子どもの頃は嫌いだった食べものでも、大人になってからは平気で食べていることもあるでしょう。好き嫌いは自然と変わっていくこともあるため、焦らずに付き合うことも重要です。
親の工夫次第で好き嫌いは克服できる!食事を楽しい時間にしよう
子どもの好き嫌いは自我の芽生えによるところも大きく、ある意味では自然な成長ともいえます。
さまざまな料理を食べることによって必要な栄養素を摂取することは大切ですが、無理矢理食べさせるのは避けましょう。トラウマになって一生食べられなくなる可能性もあります。調理方法を工夫して味や食感を変え、子どもが嫌がらずに食べるように考えましょう。何より家族で食事を楽しむことが大切です。