幼児期の運動遊びで体力・運動能力向上+基本動作の習得を!
「こんにちは、仕事と教育の両立をサポートする託児サービスを提供する伸芽'sクラブです。」
現代の子どもたちは運動遊びが減っていると言われており、そのことが文部科学省でも問題として挙げられています。[注1]
運動遊びが減っていることにより「からだの基本動作が未熟な幼児が増えている」「自発的な運動の機会が減っている」「からだを動かす機会が少なくなっている」といった問題点も出てきています。
それだけ幼児期の運動遊びは重要視されており、改善しなければならない問題ともいえます。そこで今回は、幼児期の運動遊びで体力・運動能力を向上させ、基本動作を身につけるための方法について解説していきます。
[注1]文部科学省:幼児期運動指針ガイドブック~毎日、楽しく体を動かすために~
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幼児期の運動遊びの大切さ〜体力・運動能力の向上+基本動作を身につける
幼児期の子どもが運動遊びを行うことには、
- *体力・運動能力を向上させる
- *基本動作を身につける
- *心肺機能や骨形成によい影響を与える
といった効果が期待できます。
この運動遊びの効果について、より具体的に解説しましょう。
運動を調整する能力や危険回避の基礎となる能力が向上する
幼児期は、5歳ごろまでに大人の約8割程度までに神経機能が発達するとされています。そのため、リズムに合わせて動いたり、力の加減を調節ができたり、といった運動をコントロールする能力が顕著に伸びる時期でもあります。
運動を調整する能力は、新しい動きを身につけるときにも重要です。幼児期にこの基本的な能力を養っておくと、応用した複雑な遊びや動きの基礎をはぐくむだけでなく、さまざまな危険から身を守るための基礎をはぐくむことにもなります。
幼児期に養われた運動調整能力が、幼児期以降の運動発達の基盤を形成するといっても過言ではありません。
姿勢の維持やからだを支える力・運動を続ける能力が向上する
自分のからだを支える筋力の指標とされる「体支持持続時間」は、活発にからだを動かしている幼児ほど高い傾向にあります。また積極的にからだを動かすプログラムを取り入れている保育園の幼児は、最大酸素摂取量の値が高いというデータもあります。
これらの能力は、より活発に運動や遊びを行えるために必要な機能であると同時に、体力に関わる大切な要素でもあります。幼児期は、これらの機能が際立って成長するタイミングではないですが、からだ全身を力いっぱい動かしたり、続けてからだを動かして遊んだりすることは、発達に向けた適度な刺激となり、持久力や筋力、心肺機能の向上につながります。
運動習慣が身につき自発的に運動するようになる
幼児期にからだをよく動かして遊ぶ経験をした子どもは、その後も自発的にからだを動かす傾向にあることが文部科学省の調査によって明らかになっています。自発的に身体を動かすようになると、積極的に取り組む姿勢も身につくようになり、精神面の成長にも大きく影響してきます。
子どもの体力や運動能力は、からだを活発に動かすことやバランスの取れた生活習慣の積み重ねによって徐々に向上するものです。
生涯にわたる心身の健康づくりの観点から見ても、幼児期にからだを動かす楽しさを体験させ、その経験による運動習慣づくりを促してあげることは非常に大切です。
子どもの体力が低下傾向、幼児期から楽しく運動しながら体力向上へ
冒頭でもお伝えしたとおり、近年、子どもの運動遊び不足による、体力の低下などが問題となっています。だからといって子どもに無理に運動をさせるというやり方では長続きしませんし、子どもが自発的に運動しようという考えをもつことは難しいです。
そのため、子どもが進んで運動したくなるような、運動遊びを進めてあげる必要があります。具体的な運動遊びの例を挙げて、ご紹介していきます。
公園に連れ出し遊具を使った運動遊び
幼い頃に遊具で遊んだことがないという方は、ほぼいないと思います。それだけ幼児期の子どもにとって遊具は魅力的であり、進んで遊びたいと思わせてくれるものです。子どもに運動遊びをさせたいと思ったら、まずは子どもを公園などに連れ出して遊具で運動遊びをさせてみるとよいでしょう。
家のなかなら音楽をかけてリズムに合わせてダンス
音楽をかけてカスタネットなどの楽器を鳴らしたり、簡単な振り付けで踊ったりするので、お家でも楽しむことができる運動遊びです。人間には呼吸や心臓の鼓動など、内側からのリズムがあり、子どもはそれを音楽に合わせて共鳴させようとします。なので、楽しい音楽をかけてあげるだけで、自然にからだを動かしてくれます。
さらに、パパとママも一緒に歌ったりからだを動かしたりすると、楽しさを共有できて子どもも喜んでくれるので、より楽しく遊べるでしょう。
幼児期に身に付けたい基本動作36個
幼児期のうちに身につけておきたい36個の基本動作をイラストでご紹介していきます。
- *立つ
- *座る
- *乗る
- *転がる
- *渡る
- *起きる
- *ぶら下がる
- *浮く
- *回る
- *走る
- *登る
- *歩く
- *はねる
- *よける
- *跳ぶ
- *くぐる
- *滑る
- *這う
- *もつ
- *支える
- *運ぶ
- *押す
- *当てる
- *掘る
- *蹴る
- *押さえる
- *捕る
- *振る
- *こぐ
- *渡す
- *投げる
- *倒す
- *引く
- *打つ
- *つかむ
- *積む
基本動作を身につけるために適した運動遊び
基本動作を身につけるために適した運動遊びは、「鬼ごっこ」「遊具を使った運動遊び」「ボールを使った運動遊び」などが挙げられます。
たとえば鬼ごっこでは、先ほどご紹介した基本動作のなかの走る・登る・くぐるなどの動きが多く含まれていますし、走るにしても、追いかける・逃げる・よける、速さや方向を変えるなど動き方に多様性があります。
子どもに基本動作が身につく一番の近道は、子ども自身が楽しみながら夢中になって運動遊びを行っているうちに多様な動きを経験することです。
それだけ幼児期に行う運動遊びは重要であり、それが可能となる環境を整える工夫が必要になります。指導者は幼児が発達する特徴を理解して、子どもたちが興味を示す運動遊びを考えてあげる必要があります。また、年齢に合わせた運動遊びを考えてあげることも必要でしょう。
大人が子どもと一緒にできるおすすめ運動遊び
大人が子どもを一緒にできるおすすめの運動遊びには、「けんけんぱ、などを取り入れた障害物レース」や「お家のなかでできる、宝探しゲーム」などがあります。
どちらもお家のなかでできるので、手軽に取り組めます。障害物レースでは、ベッドに登ったり、毛布の下をくぐったり、枕やクッションを乗り越えたりするコースを作れば、転んでも痛くないので子どもも積極的にチャレンジできるでしょう。
宝探しゲームでは、子どもが絵を描けるようになったらお宝を決めて「宝の地図」を描いてもらうのもおすすめです。絵を描くという動作により、運動遊びによる運動能力の向上や基本動作を身につけることだけでなく、空間認識能力を養うことにもつながります。
まとめ 親子で楽しく運動遊びを行いましょう
子どもの体力や運動能力を向上し、基本動作を身に付けるには、遊びながら楽しく体を動かすことが一番です。子どもと一緒に楽しめる運動遊びもありますので、ぜひ親子で楽しく取り組んでみましょう。